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旅行実践記
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海外のホテルやレストランでカードを出すと、「日本円と現地通貨、どちらで払いますか?」と聞かれることがあります。
2026年9月のタイ旅行でも、ホテルで通貨を選ぶ場面がありました。
タイなら日本円の「JPY」と、タイバーツの「THB」です。決済端末によっては、それぞれの金額が並んで表示されることもあります。
日本円なら、その場で支払額が分かるので安心に見えます。
ただし、その日本円額はカード会社が換算した金額ではありません。加盟店側で日本円へ換算する仕組みを、DCCと呼びます。
私は海外ではRevolutを使うことが多く、基本的に現地通貨で決済しています。DCCで提示された日本円額と、その場で比較することはしていません。
なぜ現地通貨を選んでいるのか。DCCの仕組みと、カード会社の海外事務手数料との違いを整理します。
航空券・通信・決済・ホテルまで含めたバンコク旅行の組み立ては、「バンコク滞在をどう組み立てたか。航空券・通信・決済・ホテル特典を振り返る」にまとめています。
DCCは「Dynamic Currency Conversion」の略で、海外の加盟店が現地通貨の代金を日本円などに換算し、その通貨で決済できるサービスです。
たとえば、タイのホテルで5,000THBを支払うとき、端末に次の金額が表示されたとします。
これは仕組みを説明するための仮定例で、私の実際の決済額や現在の為替レートではありません。
JPYを選べば、22,800円という円建て取引額がその場で確定します。THBを選んだ場合は、5,000THBの取引としてカード側へ送られます。
Visaは、DCCを提示する際に両通貨の金額、換算レート、追加料金などを明示し、利用者本人が通貨を選べるよう求めています。
日本の一般的なクレジットカードで、最終的に円建てで請求される場合を比べると、次のようになります。
| 選んだ通貨 | 換算する側 | 主な換算コスト |
|---|---|---|
| 現地通貨 | 国際ブランド・カード発行会社側 | 海外事務手数料など |
| 日本円(DCC) | 加盟店側のDCCサービス | DCCの換算レートに含まれるマークアップなど |
タイでTHBを選ぶと、一般的な日本のクレジットカードでは、国際ブランドの指定レートなどをもとに日本円へ換算されます。
一方、JPYを選んだ場合は、加盟店側のDCCサービスが日本円へ換算します。
つまり、通貨の選択は「誰の換算レートを使うか」という違いです。
なお、RevolutやSony Bank WALLETのように、保有する外貨残高から支払えるサービスでは、現地通貨を選んでも日本円への換算が発生しない場合があります。
DCCで日本円を選ぶ場合は、加盟店側が提示する換算レートやマークアップが比較対象です。
現地通貨を選ぶ場合は、カード会社側の換算レートと海外事務手数料を確認します。
たとえば、三井住友カードのVisa・Mastercardでは、対象となるクレジットカードの外貨建てショッピングに、3.63%(税込)の海外事務処理手数料がかかります。
同社のカードでDCCによる日本円決済を選んだ場合、この3.63%の手数料はかかりません。代わりに、加盟店側の換算レートで円建て取引額が決まります。
これは三井住友カードの対象カードにおける条件です。ほかのカード会社での手数料の扱いまで同じとは限りません。
DCCでは円建て取引額が確定しますが、カード発行会社による別途手数料の有無は、そのカードの条件によります。
そのため、DCCと現地通貨決済のどちらが安いかは、最終的な支払額で比べる必要があります。
ただ、海外のレジで毎回レートを調べるのは面倒です。私は旅行前に決済手段を選び、現地通貨で支払うようにしています。
私が海外でよく使うRevolutは、海外事務手数料が0%です。
タイならTHB、米国ならUSD、ユーロ圏ならEURと、基本的に現地通貨を選んでいます。
一般的なクレジットカードのように海外事務手数料が上乗せされないため、DCCの日本円額と毎回比較せずに済む点が便利です。
ただし、Revolutでも両替手数料が発生する場合はあります。プラン、両替額、時間帯によって条件が異なります。
詳しくは「Revolutは本当に手数料無料?チャージと両替の注意点」で整理しています。
Sony Bank WALLETも、海外で通貨を選べる場合は現地通貨での決済を案内しています。
対象10通貨なら、対応する外貨普通預金の残高から直接支払えます。
私はSony Bank WALLETを、この対象10通貨で使う場合に限っています。対象外の通貨では使わず、Revolutなど別の決済手段を選びます。
そのため、Sony Bank WALLETを使うときも、DCCによる円換算は選びません。
対象通貨の外貨残高から直接支払えることが、私にとってのSony Bank WALLETのメリットです。
DCCを利用するかどうかは、カード利用者本人が選ぶものです。
現地通貨で支払いたい場合は、店員に次のように伝えればよいでしょう。
「Local currency, please.」
タイなら「Thai baht, please.」でも伝わります。
自分で端末を操作できる場合は、THBを選びます。
店員が日本円を選ぼうとしたり、希望と違う通貨で処理されそうになったりした場合は、決済が完了する前に現地通貨での支払いを申し出ます。
カード決済後は、レシートや売上票に記載された通貨も確認しておきます。
DCCが利用された場合は、次のような表示が見られることがあります。
現地通貨額のほか、日本円換算額や換算レートが併記されることもあります。
こうした表示と実際の取引通貨を合わせて確認します。希望と違う通貨で処理されていたら、その場で店員に訂正を申し出ましょう。
なお、海外ATMでもDCCが提示される場合がありますが、ATMには別の手数料も関係するため、ここでは店舗でのカード決済に絞ります。
DCCには、日本円での取引額がその場で分かるメリットがあります。
一方、現地通貨を選べば、自分が用意したカードや決済サービス側の条件で支払えます。
私は海外事務手数料のかからないRevolutを中心に使い、Sony Bank WALLETは対象10通貨で利用しています。
どちらも現地通貨での決済を基本にしているので、レジの前でDCCの換算レートを毎回調べる必要がありません。
海外で「JPY or THB?」と聞かれたときに迷わないためにも、旅行前に使うカードと、その換算方法を把握しておくのがおすすめです。
確認日:2026年10月19日
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